お知らせ プロフィール 活動レポート 関連記事 出版物 ご意見 リンク
野田たけしはこう思う
 地球環境を考える4〜ダイオキシン問題〜
  基準の甘さを見直して 世界の手本となるダイオキシン対策を
        対談:野田たけし&本武三郎氏(NPO法人環境経済研究所・株式会社ブルーアース21代表)
 
2005.07.21 
 

本武 今回、ダイオキシン問題についてお話したいと思います。まず、ダイオキシンの毒性について、あまり知られていませんが実はダイオキシンは青酸カリの1万倍の毒性があります。ベトナム戦争で米軍が使った枯葉剤にダイオキシンが入っており、ベトちゃん・ドクちゃんをはじめとする多くの奇形児が誕生した事はよく知られています。
そのような毒性の強いダイオキシンの生産量は、日本が世界で1位、3位以下を大きく離してアメリカが2位、日本は2位アメリカと比べても1.5倍も生産しています。日本では主に農薬や除草剤に含有されていますが、そのダイオキシンだけですでにベトナム戦争で使われた量を上回っているのです。
また、ダイオキシンは石油製品を焼却することで空気中にも排出されます。ちなみに、日本でのゴミ焼却炉のダイオキシン排出基準は1立方メートルあたり80ナノグラムで、EUでは0.1ナノグラムです。日本はEUよりも800倍も基準が甘くなっており、しかもEUは基準を越えるとすぐに操業停止になりますが、日本の場合は排出目標でしかありません。
野田 EUに比べ、それだけ基準が甘いということは、正直驚きを隠せません。日本の技術力を持ってすれば、0.1ナノグラムの基準を満たす焼却システムの実現は不可能ではないでしょう。石油製品から重油を再生する技術なども採算ラインに乗り始めているという話も聞きますし、ダイオキシン削減対策として基準の見直し、技術の向上推進を図っていくことが望ましいと思います。
本武 EUでは、環境をスローガンにしている党が与党の中に入っており、政治の中で非常に厳しく環境問題への取り組みを求めているようです。日本は環境を軸にした党がないのも、環境に関する基準が違う要因であると思います。
野田 ダイオキシンの排出基準は、国のガイドラインがありますが、各自治体単位で決めてもいいものです。県独自に基準を設けてダイオキシン対策を打ち出し、環境特区として申請することも考えられます。自然の豊かな熊本の特徴を生かし、より環境にやさしい県にすることで日本中、あるいは世界中から環境モデルの視察団が訪れるような県づくりをしていくということも、検討する価値があると思います。
本武 また、ゴミの焼却ではダイオキシンを出さないための分別が大事になります。各市町村でそれぞれに分別収集を行っていますが、なかなか徹底というわけにいかず、どうしても不純物が混じるようです。そのため、効率的な焼却ができない、設備投資の費用が大きくなるというのも対策が進まない原因の一つではないかと思います。実は、世界のゴミ処理場の7割は日本にありそれでも足りなくて、ゴミ焼却炉を拡大しています。このような現状を改善するためにも、分別徹底とリサイクル・リユース・リデュースを図ることが望ましいと言えます。
野田 熊本県の場合、水俣市ではゴミの分別収集を非常に細分化し、徹底されていることで有名です。また、熊本はビニールハウスによる施設園芸が盛んですが、そのビニールハウスをチップ状にしたものが中国に輸出され、再びプラスチック等の原料として使われているそうです。この動きは全国的にありますが、その中でも熊本県は輸出No.1とのことです。
このような点を生かして、日本・世界に環境を発信する環境立県を目指すことも考えていいと思います。
本武 ダイオキシンの対策では(1)ゴミを減らす(2)作らない(3)回収・分解するという3つがポイントになります。スーパーやコンビニでビニール袋をもらわない「マイバッグ」やペットボトルをリユースできるビンや他のものに変える、プラスチックはできるだけ作らない、分解できるものに転用する、ダイオキシンを分解するバクテリアを活用するなど、さまざまな事が考えられます。
ただ、これらを実用化するためのさまざまな研究が必要で、それに関する費用が乏しいという面も否めませんので、公的あるいは民間の金融機関などで環境融資枠を設けたり、民間金融機関が利子の一部を環境研究に寄付する環境預金を開発したり、いろいろな方策を考える必要もあるのではないかと思います。
研究機関、経済機関などが相互につながっていく構図を作ることができれば、環境問題の改善だけではなく経済の活性化も図ることができるのではないでしょうか。
野田 ダイオキシンは徐々に蓄積され、その影響も徐々に表れてくるものです。今現在は目に見える被害的事象はないようですが、10年後、20年後を考えた時に、今から対策を取っておかなければ手遅れになるかもしれないでしょう。国民が真に健康的な未来を築けるようにするためにも、各機関や政府等にも働きかけて、状況改善のためのお手伝いをしていきたいと思います。


野田たけし 熊本事務所
〒860-0834 熊本市江越1-22-18 
TEL:096-328-3550 FAX:096-328-1550

野田たけし 玉名事務所
〒865-0061 玉名市立願寺1020-1 
TEL:0968-72-7300 FAX:0968-72-7292

国会事務所
〒100-8982 東京都千代田区永田町2-1-2 衆議院第二議員会館415号室
TEL:(03)3581-5111 内線:7415-8915  直通:(03)3508-7415