| 本武 人の体は70%あまりが水で構成されており、水質は健康と命に非常に深く関わっている問題です。残留農薬、消毒のためのカルキ、いろいろと考えなければならないことがあり、水質は一度悪化すると完全に元に戻すことは難しい面もあります。
一つの問題点として、残留農薬検査項目が実際に使われている農薬と違うということが挙げられます。この点について、野田代議士はどうお考えですか。
野田 上水道に関する衛生問題になると思いますが、検査項目と実際の使用農薬が違うというのは、検査そのものの信頼性が疑問視されるもので改善するべきだと思います。
検査項目は国で定めている基準に沿っていると思いますが、各地域で育てている農作物が違えば使っている農薬が違ってくることもあり得ることです。画一的な考え方ではなく、各地域における農作物の生産状況と使用農薬の状況を勘案した上で、地域ごとの検索項目を設けることが必要であるように思います。
厚生省の定めた基準より下ではいけませんが、それを上回る基準であれば地域ごとに定めてもいいと思います。むしろ、地域の特性に合わせて基準を設けることの方が望ましいでしょう。よりよい地域を作ろうと思うのであれば国の基準で済ませる必要はなく、地域をどう特色づけていくかを考える上でも国基準だけで止まっていいとは言えません。オリジナリティを出して独自の方向性を打ち出す、それが地方の時代ということでもあると思います。そういった観点を持って地域づくりに取り組む人材を育てていくことも大切だと思います。
本武 鉛の水道管から微量に溶け出す鉛の問題、家畜の汚水処理の問題等もあります。人が空気の次に体に取り入れるものは水です。水、空気、食物の3つが口から体に入るもので、この3つに気を使うことによって健康を守っていくことができるのではないでしょうか。
家畜の汚水はバクテリアで肥料にすることもできますし、水道の鉛管を別の素材に替えていくという対策もできます。また、水道水の殺菌はカルキではなくオゾンで消毒するという手法もあります。こういったことを総合的に組み合わせ、水の安全を守ることが大切ではないでしょうか。
野田 昔は、自然の循環サイクルの中でさまざまなモノが自然に浄化されていたでしょう。しかし、人工増加や文明の発達でその自然循環以上のモノが排出されてきています。現在の生活をできるだけ循環サイクルの中に組み込んでいくことが大切になってくると思います。
本武さんが言われたバクテリアでの処理、あるいは害虫の駆除に天敵を用いるといった生態機能に基づいた対処など、さまざまなことが考えられると思います。
本武 自然のサイクルを生かした対策は、環境への負担が少なく大変重要だと思います。しかし、それを実用化するためにはまだまだ研究しなければならないことも多く、そのための制度等の整備も必要だと思います。
また、熊本市は水道水の100%を地下水でまかなっている、全国でも類を見ない品質のよい水に恵まれた地域です。昨今、都市化が進み水源涵養域が減少してきており、地下水減少が懸念されています。地域の問題として地下水を守るために節水意識の啓発、道路や駐車場の透水性舗装を推進する、自然林保護と増加を推進するなどの対策が必要になってくると思います。
野田 環境問題への対策の研究は、これから非常に大切になると思いますし、国として研究を支援していくこともとても大事だと思います。そのために、私も勉強をして働きかけや活動を続けていきたいと思います。
また、自然豊かな特色を生かした熊本らしい地域づくりのために、地域における対策や活動への助力・助言も行っていくべきだと考えています。
多くの人が健康に暮らせる社会を築けるよう、今後も大いに努力していきたいと考えています。
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