| さまざまな議論がされている年金問題。これからの生活に関わることだけに、大変高い関心を集めていますが、改革の方向性や実現の可能性、また年金そのものの仕組みなど疑問点も多くあります。
そこで、野田代議士に年金改革について単刀直入にうかがいました。
Q1.年金には厚生年金と国民年金がありますが、その大きな違いは何ですか。
A1.厚生年金と国民年金は、徴収・給付対象が全く違います。まず、厚生年金は徴収・給付対象が世帯単位です。夫婦共働きの場合は一人ひとりが独立した世帯としてみなされます。また、奥さんが専業主婦で世帯主のご主人が給与所得者である場合、ご主人が徴収の対象者であり、奥さんの分の年金保険料もご主人の給与から徴収され、給付はその世帯に対して行われることになります。給与に比例して保険料を納めているので、受給額も納付額によって異なってきます。
一方、国民年金の徴収・給付対象は夫婦、親子等であっても個人個人になります。自営業の場合、ご主人も奥さんも、20歳以上の子供もそれぞれに年金保険料を収めなければなりません。また、給付も一定額がそれぞれに対して行われます。
Q2.厚生年金と国民年金の保険料が違うのは何故ですか。
A2.厚生年金の保険料は、給与額に比例した保険料が徴収されます。それは、受け取る年金額が支払い保険料によって異なる仕組みになっているからです。また、保険料の半分は雇用主(企業等)が負担することになっています。
国民年金の場合は受け取る年金額は定額で、また保険料も定額になります。国民年金の場合、保険料の半分を他の誰かが負担するということもありません。これは基礎年金の部分になりますので、プラスアルファを求めるならば自分で国民年金基金などに加入することが必要になってきます。
Q3.年金の一元化が言われていますが、それは可能ですか。
A3.厚生年金と国民年金を現行の状態で一元化することは難しいと思います。Q1・Q2で述べたように、そもそも徴集と給付対象・額が全く違うのです。
現在の年金制度は、厚生年金であれば基礎年金と給与比例部分の2階建て構造になっています。国民年金であれば基礎年金と同じ部分のみの1階建てです。その1階部分である基礎年金と国民年金は一元化も可能であり、むしろフェアなシステムができると言えるでしょう。しかし、徴集方法も給付対象も額も異なる2つの年金を、全て同じ土俵上で一元化してしまうことには無理があると思います。
もし、全ての年金を一元化するとしたら雇用主(企業等)の保険料半額負担が可能なのか、どういった徴集方法を取るのか、さまざまな問題があります。納税者番号制度で年金保険料を徴集するという論理もありますが、実際に実現はかなり難しいと思います。
Q4.どのような制度が公平でしょうか。
A4.まず、基礎年金部分を統合して一元化することを考えた方がいいと思います。その上で、基礎年金の財源に消費税を充てます。消費税は年齢、給与所得者か自営業者かなどの別なく、国民が平等に負担しているものです。これを年金財源に充てることによって、基礎年金の財源はまんべんなく徴収できることになり、国民に対し公平なシステムを作ることができると思います。同時に、買い物の際に皆が平等に支払うものなので、年金保険料未納問題の解決にもなります。
その上で給与比例の厚生年金と同じように国民年金を保険料比例の年金として給付し、保険料を納めた方が将来的に得だという構造にすればいいと思います。
Q5.将来的に年金は受給できるのでしょうか。
A5.皆さんが、一番心配されている部分であると思います。少子化の現状を考えると、現行制度での給付は不安定要素が多すぎると思います。現役世代だけで制度を支えるということは負担がありすぎます。今の仕組みは、根本から考え直す必要があるでしょう。
先程述べたように、消費税を財源として公平な制度に替えていけば、将来も受給できると思います。
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